新型コロナ不景気突入 企業経営を持続するためにしたこと(8)

新型コロナ不景気突入 企業経営を持続するためにしたこと(7)に続き、今回で8弾目です。

8. 向こう1年程度は「在宅経済」が主流になると仮説を立て、通常の商品にデジタル化オプションをつける

外に出ると感染リスクが高まるため、ワクチンが流通するまでは人が外出しないで生活や仕事をする「在宅経済」が続くものと想定します。
よって、企業は「在宅経済」に対応しなければなりません。
外食は宅配になり、会議や商談はWebでおこない、教育はオンライン化など。

印刷系など、質量のある「ものづくり」企業であれば、その「もの」のデジタル化は、目先ワクチンが出るまでの生き残りの手段になり、長い目ではその後の人類のライフスタイルの劇的変化に順応する事業の柱となり得るでしょう。
よって我々もそれに向けて舵を切ることにします。
とはいえ、事業の柱にするレベルの大きな事業変革は並々ならぬ知恵と努力が必要になるため、それは念頭に置いた上で、まずは目先の生き残りのための施策として、現在の商品を継続しながら、それの簡易なデジタル版をオプションとしてつけることで、まずは世の中に問うてみることにします。4月2日、対応して該当のサービスサイトに公開完了。
さて、どういう反応があるか。

新型コロナ不景気突入 企業経営を持続するためにしたこと(7)

新型コロナ不景気突入 企業経営を持続するためにしたこと(6)につづく、7発目。

7. サイトでチャット相談窓口を開設

ずっと前から導入しようと思っていたのがサービスサイト上で相談を受け付けるチャットサービス。
ただ、botを使って自動応答するような手抜きのコミュニケーションはそもそも考えておらず、人間が張り付いて受け付けるサービス品質を考えていたため、少なくとも社員の誰か1人はPC(チャット)に張り付かないといけない。
これが非現実的で導入は見送り続けてきたのですが、今般図らずも全社員テレワークに移行したことで、多くの社員がPCに張り付くことができるようになったのを機に、3/31、サイトにチャットシステムを組み込んでチャット相談の受付を開始しました。

まず言い出しっぺということで私が担当。
初日、2日目と、2件くらいの相談は来ている状況なので、効果は多少あるようです。
ただ、管理者ログインしておけば、ユーザーがコメントを入れるとブラウザが「ピローン」と音がなるようなシステム(4000円程度で購入)なので、ずっと管理者ページを開いてにらめっこしている必要はないものの、その音を聞き逃してはいけないと思って音楽は聞けないし、集中力は散漫になるしで、今後どのように継続していくかは検討の余地があります。。

新型コロナ不景気突入 企業経営を持続するためにしたこと(6)

新型コロナ不景気突入 企業経営を持続するためにしたこと(5)に続く、第6弾。

6. 定例ミーティングを週2に

3月27日に完全テレワークに移行した関係で、社員同士のコミュニケーションが少なくなります。
もともと業務的なコミュニケーションはチャットワークでしており、仕事上の情報流通は問題なくできていますが、全体のコミュニケーションとしては総量が下がるのは確実。
それをカバーするために、3/30、週イチの定例MTGを週2に増やすことにしました。
MTGのテイストもかなりライトな感じにして、良いニュースのない世の中にあって、同僚の声を聞いて少しでも気が休まるようなそんなMTGにできればと思います。

そういえば、毎日黙って外出もせず自宅だけで仕事をしていると、だんだん曜日の感覚ってなくなってくるんですね。
みんなも同じでしょう。
社会は緊急事態ですが、ひとりひとりの生活はマンネリ単調。
なんか考えないとダラダラしてしまいそう。

新型コロナ不景気突入 企業経営を持続するためにしたこと(5)

新型コロナ不景気突入 企業経営を持続するためにしたこと(4)に続く、第5弾。

5. 新サービス2つの制作に着手

前回、既存サービスの凹みを少しでも補填するために新サービスを予定を早めてリリースした話をしましたが、さらに2つの構想中だったサービスの制作に 3/29 立て続けに着手しました。
新型コロナ流行の前は既存サービスだけで順調に会社が成長できていたので、新サービスは時間があるときに作るという感じだったのですが、事態が180度変化しました。
これからは需要がだいぶ変化することが考えられ、実際既存サービスの需要が減少している(オーガニックのアクセス数が3割減っている)ので、とにかくあらゆる需要の変化に対応できるようにしなければ生き残れません。

カネが外に出ていく対策はやらない、やるとしてもKPIを高目に設定してそれの達成プロセスを作りリスクを最小限にする。
カネが外に出ていかない対策は思いついたもの全部やる。

全部やってやる!

新型コロナ不景気突入 企業経営を持続するためにしたこと(4)

新型コロナ不景気突入 企業経営を持続するためにしたこと(3)に続く、4弾。

4. 新規サービスを前倒してリリース

当社の既存のサービスはオーガニックに強いため、広告を止めても3割程度しか影響がないはずでした。ところが、蓋を開けてみたら3月後半の申込み(問い合わせ)が期待値の約半分。アナリティクスを見てもオーガニック検索によるアクセスが通常時の7割程度しかなく、やはり新型コロナの影響がじわりと出てきていることがデータとしてもはっきり現れたのです。

申し込み(問い合わせ)を少しでも通常時に近づけないといけません。
しかし、ここで広告を再開することは念頭にありませんでした。
カネがかかることは最大限控え、カネがかからないことは思いつくこと全部やると決めた自らの方針に従い、減った売上を別のサービスで補填するべく、年始から制作していた新規Webサービスのリリースを当初予定の4月中旬予定から半月ほど早め3/28 オープンしました。
デザインの不備はあったものの、オープン当初はアクセス数も限定されることから、オープンした状態でgoogleには評価を開始させながらデザインを修正していくほうがスピードが出るだろうと。

有事はスピード命。
新型コロナ対策と同じです。一手遅れれば大惨事の可能性があるということです。

新型コロナ不景気突入 企業経営を持続するためにしたこと(3)

新型コロナ不景気突入 企業経営を持続するためにしたこと(2) に続いて3発目。

3. 社員への現状の報告と今後の覚悟の準備

テレワークに移行する3月27日、社員へ会社の現時点での今後の売上予測の共有をまずおこないました。
事実をたんたんと。

次に、今後我々にもこの波には必ずやってくるので、そのときは痛みを全社員で分かちながら乗り越えていこう!というメッセージを伝えました。
次のメッセージも添えて。

  • 時間の空きを有効に使うべし
    社員が無駄に時間を過ごすことは会社にとって損失。
    空き時間が生まれたら、何か新しい物事に取り組むなり、有給を使うなり、私に「空いたので仕事くれ」と言うなり、とにかく無駄な時間を減らすようひとりひとりが心がけよう、それが会社が生き延びるための力となるのだ、と。
  • 納期は短縮させるべし
    案件を早く終わらせれば、早くその売上を回収できる。
    これからは売上を回収できないリスクが高まるので、それを避けるために、顧客が注文くれた日に売上回収日をできるだけ近づけられるように働こう、と。
  • 泣いても笑っても、それはやってくるんだ
    だったら笑って迎え撃とう。

マネジメントの人間だけで乗り越えられるような生やさしい危機ではないです。
全社員の総力を上げて、この困難に立ち向かおうと、私自身の思いを共有しました。

新型コロナ不景気突入 企業経営を持続するためにしたこと(2)

新型コロナ不景気突入 企業経営を持続するためにしたこと(1) に続いて2発目。

2. 完全テレワークに移行

もともとどこで仕事しても良い会社でしたので比較的スムースに完全テレワークに移行はできたのですが、唯一課題となったのは会社の電話。
この電話にお客様からの問い合わせや相談が入ってきます。
これをテレワーク対応しなければ完全移行はできないということで、3月中旬から導入するサービスを検討し、「新型コロナ対策は第2フェーズ突入?いよいよリモートワーク本格化のあなたに」で書いたように、「Twilio」の採用を決定、3月27日に社員の自宅へ電話転送するスキームを完成して完全テレワークに移行しました。

新型コロナ不景気突入 企業経営を持続するためにしたこと(1)

新型コロナの猛威が止まりません。
欧州各国でロックダウンが行われており、アメリカ ニューヨークでは1週間で300万人以上の失業手当申請があったそうです。

世界的な不景気に入りました。

不景気に入った今、私がマネジメントしている会社の経営を維持するために具体的におこなったことを、これからほぼリアルタイムで記事にしていきたいと思います。
ある一人のマネージャーが企業経営を持続するためにいつどのように考えてどのような決断をしたのか、来年再来年になって振り返って検証できるように。

1. googleなどに出している広告をすべて停止

これが一番最初のアクションです。
この決断は、安倍首相が一斉学校休校要請を発言した日(2月27日)におこないました。
「これは一時的にせよ、経済は止まるな」と直感。
よって、広告のコンバージョン率も急激に下がると予測。
なんらかのサインが世の中に現れるまで無期限で広告を停止することにしました。
これにより月あたりで50万円のコスト削減を実現。
もちろん広告を出さないわけですから、新規の注文は減ります。
ただ、広告を出しても出さなくても、注文の減少数にさほど変わりはないと予測して決めました。

リスクのトレードオフを考える

2020年2月27日、日本国の国家元首、安倍総理大臣は、新型コロナウイルス感染拡大の対策として、全国の小中高校に3月2日から春休みまでの臨時休校を要請しました。
私にとっては衝撃的な事象でした。
でも、今回はこれの是非については話しません。
今回は、組織のマネジメントが組織運営におけるリスクのトレードオフについてどう考えるべきなのか、という点について、今回の安倍総理の発言を取り上げて考えてみたいと思います。

そもそも「リスクのトレードオフ」とは何かというと、たとえばこういうことです。
===
Aさんがある病気にかかりました。
その病気は人によっては長期の安静が必要になる可能性のある病気です。
この病気を直すには注射を打つ必要があります。
ただし、この注射には一部の人には激しい吐き気などの副作用をもたらし、1%の確率で重症になる可能性のあるものです。
Aさんは、どうすべきでしょうか?
===

あるリスクがある。そのリスクを低減するために、別のリスクを負う。
これがリスクのトレードオフと言います。

今回の安倍総理がこの発言をするに至るまで、少なからずこの「リスクのトレードオフ」についてかなりの議論があったと想像します。

低減すべきリスク
とにかくゆっくりと感染者を増やすようにコントロールしなければ。すべては医療機関の飽和、崩壊を防ぐため。(←と考えているのではないか、というのは私の私見です)
このまま学校が通常運営を続けていたら、たくさんの将来を担う子どもたちが感染し、そこを起点にしてさらなる感染拡大を許し、多くの患者が一気に病院に押し寄せるリスクがある。そうなれば病院は大混乱、医療措置を受けることができない患者で溢れ、医療の崩壊が起こりかねない。病院からさらに感染が広がり日本国は一時的にせよ機能不全になってしまう可能性がある。

リスクを低減するために冒すリスク
学校が休校したとして、共働きの家庭では子どもたちは家で預かれないため、少なくとも片親は会社を休む必要がある。企業の生産力低下に悪影響が出て、経済の停滞の期間を延ばしてしまう恐れが高い。
また、共働きの医療従事者が仕事を休んだら、本来避けるべき医療崩壊を推進してしまうことになりかねない。
さらに別の側面として、国家元首がこの発言をすることによって日本全体のマインドが一気に冷え込み、購買力低下によって景気悪化の直接的なきっかけを作ってしまう恐れもある。そうなれば税収が大きく下がり、国家財政への悪影響もある。

 
困りました。
行くも地獄、戻るも地獄とはこのことです。

私は医療の分野の人間でも国の機関の人間でもないので、このリスクの評価をするための指標を持ち合わせていないため、どちらが良いのか判断できませんが、こういうときはとにかく事実としての数字(統計データ)をあるだけ集め、無感情で判断するしかないのだと思います。

数字とは、たとえば、

  1. 全国の学校が春休みまで休校した場合の感染者数と休校しなかった場合の感染者数の予想
    ここでは感染者数の絶対数の信頼性は重要ではありません。休校した場合としなかった場合でどれくらいの比率の違いが生まれそうなのか、それの確率も含めて数字を現場に出させます
  2. 休校した場合にその期間仕事ができなくなる労働者人口
    これに期間と一人あたりのGDPを掛ければ日本国全体の経済的損失は数字として現れます。
  3. 少なくとも医療従事者家庭の子の預け先として、要員と場所の確保および運営費用の算出
  4. 医療機関の総キャパシティ
  5. ・・・(まだまだ考慮事項はあるでしょう)・・・

これらの数字と起きうる可能性をかけ合わせて期待値を出し、その期待値の合計が好条件の方を選択する、というのが基本的な私のやり方(参考:営業目標数字達成率の現地点期待値を管理する)であり、冷静なマネジメントの考え方なのだろうと思います。

WordPress製 売上管理システムのご紹介

このブログでたくさんのマネジメントに関する記事を書いてきましたが、今回はそのマネジメント上必要になる数字を実際に管理するためのシステムをWordPressで作りました、というお話です。

ログインしないと見られないようになっていますので、
ID: test
パスワード: password
でログインしてください。
(公開しているので編集はできないようにしていますが、実際のシステムは編集できます)

もともと本職がWordPress屋なので、売上管理で管理する項目とその計算式ができていればそれをWordPressに落とし込む作業そのものは極めて簡単です。
このシステムも片手間でだいたい1週間くらいで作りました。
ただ、「管理する項目とその計算式」はマネジメントをしながら試行錯誤の末にできあがったものですので、相当の時間が費やされていると理解していただければと思います。

このシステムに関心のある方はこちらにお問い合わせください。
お問い合わせ
 
このシステムは、当ブログ「https://blog.kaiza.jp/2019/01/営業目標数字達成率の現地点期待値を管理する/」や「https://blog.kaiza.jp/2018/11/営業部門の人事評価、賞与査定/」などに書いた基本的指標を管理するためのシステムで、したがって中小規模の企業のマネジメントをしていて実際に必要と思われる最小の要素だけをただただシンプルに表現したものです。

このブログに書いた私の考え方に共感していただける方なら、このシステムを十分に活用し、自社の経営に役立てられるのではないかと思いますし、
まあ共感できなくても、システムそのものは普遍的なものを管理しているので、中小規模の企業なら自社なりにアレンジして相当使い込めるものになるんじゃないでしょうか。