施策の成否の判断基準における仮説構築の大切さ

日々成長し続けなければ生き抜いていけないのは、この世の道理です。
小さくは、ビジネスにおいてももちろん同じことで、サービスにしろ、マーケティングにしろ、製造にしろ、改善を考え施策をおこない続けることが絶対に必要だということです。
 
それでは、たとえば、何らかの施策を打つとして、それが成功したか失敗したかの判断の基準はどのように定めたらいいでしょうか?
 
「とりあえず運用してみてから」
「流れで」
「ケースバイケース」
「様子見」
 
これらのどれか一つでも口にしているマネージャーがいたら、改めるなり、役職を退くなり、しましょう。
言ってはいけない言葉です。
 
マネージャーなら
 
「〇〇ヶ月の運用をもって、〇〇の値が〇〇に達したら〇〇をする、達しなければ〇〇をする」
 
と宣言し、それを必ず遵守すること。いわゆるKPIですね。
ところで、ここでいくつかの「〇〇」が出てきますが、それらの根拠を探せるものならもちろん探しておくべきです。
ただここでは、根拠が見つからない場合、あるいは見つけるには相当の時間をかけて調べる必要がある場合などについて考えてみたいと思っています。
根拠が見つからない場合、あるいは見つけるには相当の時間をかけて調べる必要がある場合、みなさんならどうしますか?
見つかるまでKPIは設定せずに運用しますか?
それともそもそも施策を打つことすらやめますか?
どちらも良い意思決定ではありません。
 
「KPIの具体的な値に根拠が見つからなければ、仮設を立ててそれを根拠に施策を運用する」
 
これが経営者、マネージャーとして正しい選択です。
 

仮説を立てる

これをやっていない人が案外多いです。
自身で論理構築して、自身の中で矛盾を解消し、それが世に照らしてもっともらしい説になるまで考える。
仮説をたてるのにすべてのパラメータを用意する必要はありません。
そもそも仮説をたてるのは運用方針決定プロセスの時間短縮とのちの施策成否の判断基準づくりのためです。
仮説づくりに時間がかかったら本末転倒です。
ただし、その仮説が間違っていたと分かったらすぐさま公知し、判断基準の是正や運用方法そのものの修正を加えるようにしましょう。
 
PS.
「施策にKPI設定なんて、正しい判断基準があるようなケースがほとんどないんだからナンセンスだ、カッコつけて言ってるだけだろ!」という暴論を本やブログで見かけたことがありますが、真っ向から反対します。