前回、組織のマネジメントとして、あらゆるアイデアを評価する必要性とアイデアを評価に入れるときの評価式についてお話ししました。
今日は、具体的に「アイデアの金銭的価値」について考えてみたいと思います。
この世にある優れたサービス、商品はすべて、最初は一個人の一アイデアに過ぎませんでした。
それを発案者なりその近しい協力者がビジネスモデルにして、ヒト・モノ・カネを調達して、マーケティングをして、運用して、ようやく今の成功があります。
そこまでの過程でほとんどのアイデアは挫折し、生き残るアイデアなんてほんのひと握りに過ぎないんですね。
一方で、今ある業務について実際に日々体験している人間から発露するその改善策というのもやはり「アイデア」です。
その他、契約書など書類の文章一つとっても改善アイデアは存在します。
さて、ここで考えるべきは評価としての「アイデア」について。
もしかしたら大化けするかもしれないけれどほとんどその可能性はゼロの「一個人の一アイデア」や、今すぐ実施すれば確実に改善するような「アイデア」、ほんとにこんなやりかたでうまくいくのかちょっと不安だけどやってみたらしっくりくるかもしれないチーム運用の「アイデア」、その他もろもろ「アイデア」といってもたくさんの種類がありますね。
ここで問題です。
そのアイデアって、金銭的にいくらの価値を持つんでしょう?
私の場合、これを金銭的価値に落とせなければ売上と並べての評価ができない評価式を作りましたから、なんとか金銭的価値を持たせないといけません。
そこでアイデアを3種類に分けることにします。
- ビジネスモデル、企画
- 商品改善
- 業務改善、運用改善
そしてこれらのアイデアカテゴリそれぞれに、却下/チャレンジ/失敗/成功/大成功 という結果ステータスをつけ、それぞれの結果ステータスに金額を付与します。
改善提案評価表(単位:千円)
却下 | チャレンジ | 失敗 | 成功 | 大成功 | |
---|---|---|---|---|---|
ビジネスモデル、企画 | 0 | 60 | 60 | 300 | 600 |
商品改善 | 0 | 60 | 60 | 180 | 300 |
業務改善、運用改善 | 0 | 60 | 60 | 150 | 200 |
(却下:改善提案を会社として取り組んでみる、とならなかったアイデアは却下します)
この表に基づいて、メンバーから上がってくる改善、アイデアを一つ一つ評価し、それを 改善提案/0.6 して評価式に加えれば、完成です。
もちろん、金額については私のエイヤー!な部分もあります。
したがって、これを公表しメンバーの前で真剣に説明することが最も大事なアクションです。
評価される側も人間なら評価する側も人間です。
値に誤差や誤り、思い込みがあっても良いのだと思います。
全員から納得を得ようとする行為と事実としての納得、そして常にこの評価式に基づいて淡々と評価をおこなうことこそが「公平な」評価だと思うのです。
評価式については「営業部門の人事評価、賞与査定について」を参照ください。
どんどんアイデアを出して、改善して、会社を何段階も上のところに持っていきたいですね。