デジタルデバイドについて考える

デジタルデバイド:情報格差
情報格差とは、対象間における放送・通信の情報量に差があること。また、情報技術 (IT) を使いこなせる者と使いこなせない者の間に格差が生じていること。特に情報技術を使えていない、あるいは取り入れられる情報量が少ない人々の事を情報弱者とも呼ばれる。(wikipedia)
 
 
デジタルフォトフレームというものがある。
孫の写真をいつでも見られるようにと両親にプレゼント。息子は両親の家ですべてのネット関連の設定をし、あとは何もせずただ電源さえ入れておけばいいという状態にした。
これならパソコン使えない両親も大丈夫だろう。そう思った。
次の日から孫の写真を週に1回くらいのペースでデジタルフォトフレームに送り続けた。
さぞ両親も喜んでくれていることだろう。
ところが、
しばらくして両親の家を訪ねると、デジタルフォトフレームの電源が抜かれていた。
「掃除するときに抜いたっきり、挿してないのよ。だって電気もったいないでしょ」

電話だけでなく、メール、動画、カメラ、ゲームなどあらゆる機能を、たった数回の画面タッチで実現することができるポケットサイズの革新的な電子機器、スマートフォン。
2歳に満たない孫は面白がってすぐに使い方を覚えた。ルールを覚えてロジカルに動かすPCとは違って、直感的な動作に反応するようにしっかりと研究され作られているんだなあとその子の親は感心する。
ところが、
60を超える祖父母はまず画面に操作ボタンがないことが「おかしい」と言う。
おかしくて何をしたらいいのか「わからない」と言う。

常連の年配者でにぎわう飲み屋。
店主はさらに集客を見込んでクーポンをインターネットで発行。
それをきっかけにして若者の来店が多くなってきたという。
若者が増えたせいか、店内が以前よりもにぎわっているように感じられる。
ところが、ふと気づくと、クーポンのせいで客単価が減り、さらに、今まで通ってくれていた常連客の姿がほとんどなくなっていたという。
 
 
いずれも、デジタルを供給する側の意図するものと需要する側の意図するものがうまくシンクしていないことの現れであり、情報弱者の利便を置き去りにして情報強者のそれのみを追求した結果であるといえる。
それが供給する側が意図して起こした現象であるかないかに関わらず。
 
 
進む高齢化社会の中で、この情報弱者を取り込むサービスづくり、つまり利便供給というのがより重要になっていくのだとしたら、デジタルを活用したサービスを供給する者はもっと頭をひねらなければならないかもしれないし、その溝自体に注目することで生まれる新しいサービスも実はたくさんあるのかもしれないと思う。

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